会社案内パンフレットはPowerPointで自作しても大丈夫?
社内制作のメリット・注意点と、制作会社へ依頼する判断基準を解説します。
会社案内の制作についてご相談をいただく中で、「今は社内でPowerPointで作った会社案内を使っています」というお話を聞くことがあります。
特に創業したばかりの会社や、事業内容が頻繁に変わる会社では、まずは社内で作ってみるというケースも珍しくありません。
PowerPointやWordを使えば、自社で文章や写真を差し替えることができますし、制作会社へ依頼する費用も掛かりません。
用途によっては十分合理的な選択だと思います。
ただ、営業先や取引先へ正式な会社案内として渡す場合には、少し考えておきたいこともあります。
デザインの見栄えだけではなく、情報の整理、読みやすさ、印刷品質、社内で制作する時間、将来的な運用まで含めると自分たちで作る方が本当に得なのかは会社によって変わるからです。
本コラムでは、会社案内パンフレット制作会社の株式会社リアクトが、PowerPointなどを使って社内で会社案内を作る場合のメリットや注意点、制作会社へ依頼するかどうかの判断基準について、実際の制作現場で感じることも交えながらお話しします。
※この記事は累計1,000件以上の会社案内パンフレットを制作してきた株式会社リアクトの専門スタッフによって執筆・監修されています。
目次
PowerPointで作った会社案内はどう見える?

PowerPointやWordは本来デザイン専用のソフトではありませんが、現在はテンプレートも豊富ですし、写真や図形を使えば見栄えのよい資料を作ることもできます。
ですから一概に「PowerPointで作った会社案内パンフレットだから必ず見栄えが悪い」ということではありません。
実際、社内説明用の資料や既存のお客様へ渡す簡単な事業紹介などであれば、PowerPointで作った資料でも十分なケースもあります。
一方で、初めて会うお客様へ渡す正式な会社案内になると、少し事情が変わります。
例えば、営業担当者が商談先で会社案内パンフレットを渡した時、その資料も会社に対する印象の一部になります。
文字の大きさがページごとに違う。写真の解像度が低い。余白が揃っていない。コピー用紙に社内プリンターで出力されている。
こうした小さな違いが重なると、内容以前に社内資料のように見えることがあります。
もちろん、それだけで会社の信用がなくなるわけではありません。
ただ、例えば高額な商品を扱っていたり、法人との新規取引が中心だったり、企業としての安心感を大切にしている会社であれば、渡す資料(パンフレット)の印象もある程度整えておいた方が自然ではないでしょうか。
私たちも、すでにPowerPointで作られた会社案内をお持ちのお客様から「内容はそのままで、もう少し会社案内らしく整えたい」というご相談をいただくこともあります。
その場合、内容そのものに問題があるというより会社の見せ方と資料の見え方が合わなくなってきたことが作り直すきっかけになっていることが多いです。
COMPANY PROFILE PRODUCTION
会社案内パンフレットで大切なのはデザインだけではない

会社案内パンフレットを自作する際、どうしても最初に気になるのはデザインだと思います。
競合他社のパンフレットを見たり、インターネットでテンプレートを探したりして「こんな雰囲気にしたい」と考える方も多いでしょう。
ただ、実際に会社案内を作る前段階として、デザインを始める前の方が重要だったりもします。
- 誰に渡すのか
- 何を伝えたいのか
- 営業のどの場面で使うのか
- 読んだ人に何を知ってもらいたいのか
これらが不明瞭なまま作り始めると、会社概要、沿革、事業内容、代表挨拶などを順番に並べただけの資料になりやすくなります。
もちろん、それでも企業情報を伝えるという役割は果たします。
ただ、営業用として使うのであれば「自社に何ができるのか」「競合と何が違うのか」「依頼するとどんなメリットがあるのか」まで見せた方が、お客様にとっては分かりやすい資料となります。
企業が伝えたい情報と顧客が求める情報の違い
制作のご相談でも、お客様が最初にご用意された原稿を見ると、企業側が伝えたいことはたくさん書かれている一方で、読み手(顧客)が知りたい情報が抜けていることが多々あります。
そこで私たちはヒアリングをしながら、「これは営業先によく聞かれませんか?」「この実績は載せた方がよいのでは?」と内容を整理していきます。
会社案内パンフレットの制作でプロへ依頼する意味は、きれいにレイアウトしてもらうことだけではありません。
自社だけでは気付きにくい部分を第三者のプロの視点で整理してもらえる客観性も、外部へ依頼するメリットの一つだと思います。
社内制作では時間もコストとして考える

「自社で作れば制作費は0円」と考えがちですが、実際にはそうとも限りません。
会社案内パンフレットを一から作ろうとすると、実際は思っている以上に作業行程があります。
- 紙面の掲載内容を決める
- 原稿を書く
- 写真を集める
- レイアウト(デザイン)する
- 社内で確認する
- 修正する
- 印刷方法を決める
特に普段デザイン作業をしていない方が担当すると「文字の位置がなかなか揃わない」「写真がうまく収まらない」といった細かな部分にも時間が掛かります。
そして、その作業をしているのは通常業務を持っている社員です。
例えば担当者が20時間掛けて会社案内を作ったのであれば、その20時間分の人件費と、本来その時間に行えた業務を考える必要があります。
もちろん社員に余裕があり、PowerPointの操作にも慣れているのであれば、自社制作の方が効率的な場合もあります。
一方で営業担当者が何日も会社案内のレイアウトを直しているのであれば、その時間を営業活動に使った方が会社全体では効率がよいかもしれません。
外注費だけを見るのではなく、社社内で制作する時間や人件費までまで含めて比較することが大切だと思います。
印刷費まで含めた総額で比較する

もう一つ見落とされやすいのが、印刷に掛かる費用です。
少ない部数であれば、社内のカラーコピー機で必要な分だけ出力する方法は非常に便利です。
10部、20部程度しか使わないのであれば、わざわざ印刷会社へ大量発注しない方が合理的なこともあります。
ただし、部数が増えてくると話が変わります。
例えば仮にカラーコピー1枚の費用が30円だとします。
8ページ分を片面で出力すると1部240円です。これを100部作れば24,000円、1,000部であれば240,000円になります。
実際にはコピー機の契約内容や両面印刷によって金額は変わりますので、この数字はあくまで一例ではありますが、ある程度の部数になると商業印刷の方が1部あたりの価格を抑えられることがあります。
さらに社内で印刷する場合には、出力、紙の補充、仕分け、ホチキス留めなどの作業も発生します。
逆に印刷会社へ依頼すれば、用紙の種類や厚さも選べますし、二つ折りや製本まで仕上がった状態で納品してもらえます。
ですから費用を比較する時は、単純に「制作会社へ払うデザイン費」と「自作なら0円」を比べるのではなく、社内人件費+印刷費+加工の手間まで含めた総額で考える方が実態に近くなります。
4P 100部の会社案内パンフレットを85,800円(税込)で制作
大変お得なセミオーダープラン
PowerPointで作る方が向いているケースもある

ここまで制作会社側の立場からお話ししてきましたが、すべての会社案内パンフレットの制作をプロへ依頼した方がよいというわけではありません。
例えば、サービス内容や料金が頻繁に変わる場合には、社内ですぐに修正できるPowerPointの方が便利です。
展示会ごとに内容を変えたい資料や、営業担当者が顧客ごとに内容を差し替えて使う資料も、自社で編集できる方が運用しやすいでしょう。
また、創業直後で事業内容がまだ固まっていない段階であれば、最初から何百部も印刷せず、PowerPointで簡易的な会社案内を作って様子を見るという方法もあります。
その後、事業内容や営業方法が固まり「これから本格的に営業先へ配りたい」というタイミングで正式な会社案内へ作り直しても遅くありません。
自作の会社案内パンフレットと相性がいいのがポケットフォルダー
そして、もう一つ使いやすい方法がポケットフォルダーです。
外側のポケットフォルダーだけをプロの制作会社にきちんとデザイン・印刷してもらい、中に入れる会社概要やサービス資料はPowerPointなどで社内制作する方法です。
これなら企業としての見栄えをある程度保ちながら、中身は必要に応じて差し替えられます。
実際、サービス内容や料金が変わりやすい企業には、このような運用の方が合っているケースも珍しくありません。
会社案内を考える時に大切なのは「自作か外注か」のどちらかを正解にすることではありません。
誰に渡すのか、どのくらいの期間使うのか、どのくらいの頻度で更新するのか。
そこから制作方法を決めることが一番大切です。
社内向けや簡易資料として使うのであればPowerPoint。
新規の取引先へ会社の顔として長く使用するのであれば制作会社へ依頼する。
内容を頻繁に変えるのであればポケットフォルダーを使い差し替え資料を組み合わせる。
このように目的に合わせて使い分けることで、必要以上に制作費を掛けることも、反対に費用だけを優先して使いにくい会社案内パンフレットを作ってしまうことも避けられると思います。













