よくお客様より会社案内の紙面にオフィスまでのアクセス用の地図のデザイン(アクセスマップ)を入れたいというお話をいただきます。
詳しく理由をお伺いすると「以前の会社案内にも入っていた」とか、「他社の会社案内にも入っていた」という理由だけで、特に明確な理由がないことがほとんどです。
今回はそんな会社案内に挿入するアクセス用の地図のお話です。
そもそも会社案内に地図を入れる理由は、お客様にご来社いただく際にアクセスを分かりやすくする事が目的かと思います。
お客様目線で考える紙面の作成は素晴らしいことだと思います。
ですがこのご時世で紙媒体の地図を片手にどこかに訪問したことっておありですか?
例えば旅行先や大きなショッピングモールの中など、ある特殊な空間ではパンフレットに記載されているアクセスマップを片手に歩き回るという光景はよく目にします。
アドベンチャー的な要素も含んで、これら全てが非日常のイベントとして楽しむ行為だと思います。
ですが企業への訪問にアドベンチャー的要素はいりませんね。
今どきはどこかへ初めて訪問する際は、スマホ片手に歩いていく事が一般的でしょう。
COMPANY PROFILE PRODUCTION
100歩譲ってスマホでナビをしなくても、初めての訪問の際には事前にグーグルマップなどで下調べをしてから行くのが一般的ではないでしょうか。
ましてや会社案内に記載されている小さなサイズの簡易的な地図を頼りに行くのであれば、グーグルマップなどをプリントアウトして持って行ったほうが分かりやすいですよね。
単純な結論としては、会社案内などの紙媒体に入れる地図というのは既に時代遅れなものなのです。
とりあえず「みんなが入れているから入れる」では思考停止してしまっていますね。
それでは良い会社案内を作ることは出来ません。
ちなみに、Googleマップをキャプチャして勝手に会社案内に掲載してしまっている企業も稀に見受けられますが、紙媒体などの印刷物でのGoogleマップの使用はグレーな行為で、扱い方によっては著作権侵害の違法行為になりえますのでご注意ください。
デザイン制作会社の目線で言えば地図のデザイン制作はそれなりに手間も時間も掛かるため、無料でサービスとして作成するには少々ハードルが高く、やはりオプションのサービスとして受けているところがほとんどです。
それでもデザイン制作会社が紙面に地図の掲載を促してくるのであれば、それは機能的な側面でのご提案ではなく、単純にデザイン制作会社の売り上げが欲しいだけの話です。
弊社は地図の制作はクライントにとって完全に無駄な予算だと思っているので、地図の制作はオススメしておりません(もちろんオプションではお受けできます)。
そんな時代錯誤な会社案内に入れる地図ですが、お入れしたほうがよい場合もあります。
例えば、大きな都心の駅の目の前に事務所を構えられていたり、誰もが知るようなビルや施設の中にオフィスがあったりと、「アピールのための地図」です。
これは、どこを曲がってどこの交差点を右に~などの機能性のある地図ではなく、あくまでビジュアルとして見てすぐに分かるような自社のアピールになる地図です。
仮に駅から徒歩30秒のところであれば、住所だけを見るよりも、地図として見たほうがアピールとしては分かりやすいですよね。
こんな好立地なところにオフィス構えられるようなしっかりした会社ですよ~というアピールに繋がりますね。
あとはお客様目線でアクセスを分かりやすくしたいのであれば、グーグルマップで予め場所を設定してQRコードで読み取れるようにするなどもアイデアとしては可能かと思います(これなら無償で可能ですね)。
やはり会社案内に記載するコンテンツも時代と共に変わっていきます。
ひとつひとつのコンテンツにしっかりと意味を見出して考えていく事が大事ですね。