受注や成約を目的とした営業用ツールとしての会社案内パンフレットは、潜在的な顧客の持つニーズを引き出し、信頼を築き、そして最終的には製品やサービスの購入(導入)につなげるための重要な役割を果たします。
本コラムではこの目的を達成するための営業を目的とした会社案内パンフレットの作り方や大事なポイントをお話したいと思います。
目次
営業を目的とした会社案内パンフレットとは、ズバリ受注や成約を目的とした会社案内です。
企業の概要はもちろんのこと、取り扱う商品やサービスに関する魅力を効果的にアピールし、詳細な情報もしっかりと記載しなければなりません。
会社の信用を得るのと同時に、商品・サービスに関する啓蒙や訴求も行わなければならないため、紙面に記載する情報量やテキスト量が非常に多くなる恐れがあります。ですが、むやみやたらに情報量を増やしていっても煩雑で読み辛い紙面になってしまいます。
そうならないために情報の整理が非常に重要になっていきます。
どのような情報が必要か?どのように纏めていけばよいのか?それらを紐解いて原稿の纏め方や重要なポイントを分かりやすく解説していきたいと思います。
COMPANY PROFILE PRODUCTION
営業を目的とした会社案内パンフレットで商品やサービスの魅力を分かりやすく伝えるため、重要な4つのポイントをご紹介します。
読み手となるターゲットの顧客が抱える問題やニーズを深く理解し、自社の製品やサービスがそれらをどのように解決できるのかを明確に伝えることが重要です。
製品やサービスの具体的な利点や機能性を示すだけでなく、具体的にそれが顧客の日常生活やビジネスをどのように改善するかをイメージできる、実際の事例なども含めると効果的でしょう。
顧客が自身(自社)の問題が深く理解されている印象を受け、そして実際の解決策が提供(提案)されていると感じるような内容を記載することで共感を得られます。
自社の専門性をこれまでの実績なども含めて顧客へしっかりと伝える事も重要です。
具体的な導入事例は筆頭に、会社の歴史や、業界認証、受賞歴、さらにはお客様の声などを掲載することで、潜在顧客が企業とその提供する製品やサービスに対して信頼と安心感を持つための根拠となります。
実績や専門性を証明することにより、顧客の不安を取り除き、製品やサービスへの関心を高めることが期待できます。
何を言うかも重要ですが、誰が提供するかも非常に大事という事ですね。
商品やサービスの訴求を図る上で、トーン&マナーに則ったデザインをプロがしっかりと行う事も大事です。
プロに任せる事で、纏まったデザインで商品やサービスを分かりやすく伝える読みやすさと、視覚的にも魅力を高める事が可能になります。
導入イメージを膨らませやすい分かりやすい画像の使用や、図版やインフォグラフィックやチャートを用いることで、情報を直感的に理解しやすくし、製品やサービスの主要な特徴や利点を効果的に伝えることができます。
このように可視化できるビジュアルを使用する事で、テキストだけでは伝わりにくい内容をより理解させることが可能となります。
結果として、デザインの力によって商品やサービスの魅力をより強調し、顧客の理解と関心を深めることに貢献します。
自社の商品やサービスの独自性と、競合に対する優位点を強調することは、顧客に自社を選ぶ明確な理由を提供する上で効果的です。
特許を持つ製品があればもちろん強いのですが、それ以外でも自社の独自性の提案(USP)から始まり、技術力、スピード力、価格面、カスタマーサービス、またはカスタマイズ可能なサービスオプションの紹介などでも表現できます。
これらの独自性や優位点を明確に示すことで、顧客は他の競合とは異なる自社の商品やサービスに対して特別な価値を感じてもらえることができるようになります。
明確で独自の強みを提示することは、パンフレットを強力な営業ツールに変え、受注や成約の可能性を大幅に高めることに寄与します。
このアプローチは、市場における自社の位置付けを明確にし、競合との差別化を図る上でも非常に重要です。
やはり商品やサービスの訴求までを紙面で行うと、それなりの情報量になる事でしょう。
上記の内容に沿って原稿を上手に纏めても、紙面の構成やレイアウト次第ではその魅力も半減してしまいます。
例えば4ページタイプなどで制作した場合、見開きの1面で代表挨拶や会社概要、さらには商品やサービスの詳細な情報まで網羅されるため、全ての情報がページ1枚の地続きとなってしまうため、情報過多になる恐れがあり、顧客としては要点が見え辛くなる恐れもあります
ざっくりとしたサービスの概要のみを伝えることが目的であればよいのですが、、会社案内パンフレット単体で受注まで促すとなると、商品・サービスの詳細な情報がないと残念ながら受注や成約にまではなかなか至りません。
やはり見開き4ページのようなタイプでこういった営業用ツール兼会社案内を作ると、情報量の多さから「売り込みすぎ」な感は否めなくなってしまいます。
情報量の過多によるまとまりの無さを軽減するため、数ページある冊子タイプにするか、もしくはポケットフォルダータイプでそれぞれの情報を独立したA4ペラで差し込み、情報をカテゴライズして区分けして見せる工夫も効果的です。
「予算を掛けずに1枚で完結したい」というお気持ちも分かりますが、それで成果や反響が上がらなければ本末転倒で、パンフレットを作る意味がありません。
会社案内やパンフレットを作成する上でのゴールは、「安く仕上げる」ことではなく、「反響の上がるもの」をいかにコストパフォーマンスを高く作れるかですね。
やはり何かの商品やサービスの提案や訴求までを行う営業を兼ねた販促ツールであれば、会社案内とサービスを伝える営業用ツールは、可能であれば別の冊子に分けることをお勧めします。
いくらよい原稿の内容や構成であっても、読み辛ければ魅力も半減してしまいますし、効果的に情報を届ける事ができていません。
情報の纏め方と情報の見せ方のバランスは非常に大事で、例えばいくら良い素材を揃えていても、それを盛る器が乏しくては美味しさは伝わらないですし、逆もまた然りです。
「モノを売る」、「サービスを訴求する」という部分で、顧客心理も考えながら情報のバランスと魅せ方に注意して、会社案内パンフレットを作る事がやはり重要という事ですね。